アボリジニを読むための3冊
オーストラリア大陸中心部・レッドセンターを旅する前に僕が読んだ本。(読んだ順)
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ブルース・チャトウィン
英治出版
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この文章は「アボリジニとオーストラリア」の続きです。
つまり担当者の言葉を平たく言うと以下のようになるだろう。
「私たちはアボリジニの文化を尊重したい。そしてその文化を内外からのお客さまに理解して味わってほしい。そのためには可能な限り本物志向(authentic)でいきたい。ディジュリドゥはもちろんアボリジニ発祥の楽器だが、沿岸部の部族が使っていた楽器で、ウルル周辺の部族は持っていなかった。そういった意味では歴史考察上、ディジュリドゥ+ウルルはこの時代の作り物(fake)になってしまう。よって、写真は撮ってもよいが発表はして欲しくない。」
わかるといえばわかるのだが、なんとなくチグハグな感触を、担当者のこの論理には感じてしまう。
身も蓋もない言い方をすれば、表に出したくない、または出せないと思うものは現地でも出さなければ良いんじゃないのかとつい思ってしまう。
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本文を読む4月の終わりなのでだいぶ前の話になってしまったが、オーストラリアに撮影に行っていた。
旅・カルチャー誌 ”TRANSIT” のオセアニア特集号の撮影で、大陸中心部のウルル(エアーズロック)周辺を約1週間かけての撮影だった。
オーストラリア、ノーザンテリトリー特別地域(州になっていないのでこういった呼称なのだという。準州とも呼ぶ)の、レッド・センターと呼ばれる大砂漠地帯。レッド・センターというのは大陸の真ん中にある「赤い」土地だから。実際この辺りは見渡す限りの赤い荒野で、完全な砂漠でもない、背の低い草木がまばらに生えた土地。土壌に多く含まれる鉄分が錆びることで、この土地が赤く見えるのだという。
この土地に住むアボリジニの文化を撮影することが今回のオーストラリア行の目的だった。
結論から言うと、アボリジニの人々、アボリジニの文化自体はさておき、それを取り囲む環境はとてもいびつに歪んだものとして僕の目には映った。
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