12月
24
20 years later 2
20 Years Later の続きです。
ミュージシャン志望(当時)が突然くれたメールによると。
今では地元の名古屋でお店をやっている。そのお店に、先日ある雑誌が取材に来た。取材の終わりに、何の気なしに「石川拓也ってカメラマン知ってる?」とその取材の撮影を担当していたカメラマンに尋ねた。それがたまたま僕の友人だった。
10年ほど前に、これもたまたま名古屋の本屋で、僕が雑誌で発表した写真を見た。写真の世界にいることを知り嬉しかったが気後れしてずっと連絡しなかった。でもこのたまたま(たまたまが多いが)訪れたカメラマンが僕の友人だったという偶然と、自分も胸を張って報告できるような店も構えたことだし、とメールした。
そういった内容だった。
20年の時が一気に縮まって、あのときあのモロッコの朝靄の中で嗅いだ匂いが蘇ってくるような感覚に襲われた。
すぐにジャーナリスト志望(当時)に連絡して、名古屋で集まることに決めた。
集まったのは4人だが、女性はミュージシャン志望(当時)の奥様で、モロッコで旅をした香港の女性とは別。彼女に限らず香港の人は一般的に本名よりも通称で名乗ることが多いのでなかなか探しようがない。
- ジャーナリスト志望(当時)は大学卒業後NHKに記者職として就職。現在では福島のデスクとして、ある意味日本の最前線で仕事をしている。
- ミュージシャン志望(当時)はその後いろいろあったそうだが、現在は名古屋でハンドメイドの革靴のお店を開いた。Bolero Bespoke Shoe & Bootmakerという名の高級感漂うおしゃれな店だ。そういえばモロッコのときも彼はひとりおしゃれだった。
- カメラマン志望(当時)は、現在もカメラマンです。なんとかやってます。
みんなそれぞれこの20年の間にいろいろあっただろう。
いろいろ無いわけがない。
良いことばかりでも順調なことばかりでもない。
でもなんとかこうして集まって20年前の話で笑って盛り上がれる。
20年。
悪いことばかりでもない。