冬の由布岳に登る宣言
いったんは全てを置き去りにして大分県・由布院に来ています。
年末年始はここで温泉に入り冬山に登り過ごそうと思っている。
今年(2015年)1月2日にも登ったのですが、由布岳。
雪山登山をして神の山の雪化粧を撮影してこようと思っています。
由布岳は別府寄りの正面玄関口よりも、実は西登山口と呼ばれるルートの方が表情が豊かでおもしろい。
その代わり歩くルートも長いが、スタート地点が由布院の町から歩いていける距離にある。
駅前からローソン湯布院川上店を目指して歩き、ローソンを超えて30mほど歩いた左側に入り口が見える。
この入り口はふつうに町中で、ここから鋭角に由布岳に向かっていくことになるが、その手前にある、名前は忘れてしまったが小山をひとつ越えてからが由布岳だ。
由布岳は冬でも無理をしなければ十分登れるし、どちらかというと僕は冬の方が霊山という性格がむき出しになるような気がしている。
人が全くいないというのも少し寂しいが、良い。
たまにシカの鳴き声が響き渡るのみで、それ以外のすべての音は山に積もる雪に吸収されていく。
古来から由布岳はこの辺りの人々の信仰の対象で有って、その麓の由布院の町の創生伝説にも深く関わっている。
宇奈岐日女(うなぎひめ)というあまり可愛らしくない名前の女神が由布岳には棲んでいて、ある日従者に命じて、昔は大きな湖だったこの土地の、いわゆる栓にあたる大岩を蹴破らせたという。
そうして湖の底から出てきた土地が現在の由布院の町であり、金鱗湖はその最後に残った湖なのだという。
現在の由布院には宇奈岐日女神社という名の神社も有って、ここは大晦日には庄内神楽を見せる。
温かい日本酒を飲み神楽を見物しながら年越しというのも良いものに違いない。