2月
25

横尾忠則 x 藤原新也 40年前の若者二人 [週刊朝日1974年] 

asahi

 

「70年代って何だ?」45周年を迎えるロックバー”Full House”の記念本を作りたい!!

ただいま絶賛クラウドファンディング中ですが、この投稿は少し視点の違うスピンオフです。

70年代をテーマにした本を作るにあたり、当時の週刊朝日を一気に見直すという奇特な機会がありました。

実は当時のフルハウスのマスターが写っているページがあるそうだ、という話があり、その真偽を確かめに行ったのです。


 
 




 
 

キーワードは「73年」「週刊朝日」「キャノン(キャノンの広告ページだったとのこと)」。

親切な知人にお願いして、朝日新聞社でバックナンバーを一気読みさせていただきました。

お目当てのページを探している最中、目に入ってくるのはじっくり読みたくなるような面白い記事ばかりなのですが、そこは心を鬼にしてスルー。

マスターの姿だけを一直線に探してみたのですが、このページだけは興味深すぎてスルーできませんでした。

 

そこに写っているのは1973年の横尾忠則さんと藤原新也さん。

それぞれ肩書きが「イラストレーター」「インド旅行家」となってます。横尾さんの「イラストレーター」はそのままとしても、当時の藤原さんは「インド旅行家」だったのか…。

 

 

シャンバラへの旅

インド、インドといってはいるけれど、どこにニューデリーがあってとか、そんな現実的な知識はまったくないのです。むしろ、ゆかないで遠くにいるのもいいなあ、という感さえあります。

インドに対する興味がわきだしたのは約十年前、ニューヨークにいて、アメリカの中にいるインド、ヒッピーのもっているインド、ヨーロッパ、アメリカを通過したインドをみたことからです。

それはサイケデリック、ロックンロール、あるいはビートルズにみられる、ある現象としてのインドであって、本質的なものでなかったにしても魅力的でした。

その後ケガをして入院している期間、意識の禁欲をしていたとき、もうすこし内面的なところ、宇宙的な感覚をインドに発見するようになりました。そうなると興味はインドにとどまらずチベットにもとびました。

ラマ教の聖典「マガルタ」にある聖地シャンバラ、それは地球の中に空洞があり、そこに一つのピラミッドが立ち、光をあまねく放射している、そんな世界が幻想でなく実在として確信でき、それを確かめることが自分の魂を浄化させるきっかけになる、そう思えてきたのです。

藤原君は、私のインドへの”旅”の中途に彼の彼の書いたものによって出会った、旅の道連れで、彼の新しい紀行文は私をうちました。彼が長いインドの旅から帰ってはじめて会った今日、マンダラ、タントラを心ゆくまで話合いました。<横尾>

東京・成城の横尾さん宅で

 

このページだけでなく、いろいろな記事が面白く、僕の探し物は遅々として進まず。パワーあるんですよね昔の雑誌。

週刊誌の厚みが今の倍ぐらいあって、雑誌の勢いを感じます。そういえばアサヒグラフなんていう雑誌もあったなあ…。

結局、探していたマスターのページはどうしても見つからず。搜索の手を72年と74年にも広げ5時間粘ってみたものの成果なし。

その後マスターに「見つかりませんでした」とメールしたところ、「週刊現代だったかも!」との返事が。

捜索やり直しか。

 
 

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石川拓也 写真家 2016年8月より高知県土佐町に在住。土佐町のウェブサイト「とさちょうものがたり」編集長。https://tosacho.com/

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