神さまがくれた花 13
この文章は「神さまがくれた花 12」の続きです。
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13
この旅が始まって3日目。インドに着いてから3日目。すなわち、この寺にも3回目の来訪。
やはり朝からダダとジャグネシュは、いそいそとお寺に行く準備を整えているようだ。そしてその頭数に僕も当然入っているようだ。
1日目にダダ、ジャグネシュ、僕と3人だったのが、日を追うごとに人数が多くなっている。
2日目はそこにバーやラーマ、プラティマの女性陣が加わった。
3日目の今日はさらにそこにバーラットとクルッティ(バーラットとプラティマの娘)、あと初対面のおじさんが2人。
道中聞くところによると、この2人はラオ家の遠い親戚筋の人たちだそうだ。
昨夜バーラットやダダが親戚中に電話して、日本人が2日連続してスワミ神から花をもらったと触れ回ったのだ。
やはりスワミナライの信者であったこの親戚たちも、それならば我らも明日行かねば、と思ったらしい。10人の団体になった一行は、ぞろぞろとツアー客のようにお寺に向かったのだった。
1日目、2日目と同じように、席に着く数百人の信者たち。
1日目、2日目と同じように車いすに押され、お顔を見せるスワミ神。
そして1日目、2日目とまったく同じように、スワミ神はまたもや僕に花をくれたのであった。
もう3日連続となると、本当にどういうことなのかわからない。いや実際には僕は最初の1日目からわかっていないのだ。なぜ神さまがそうやって僕に花をくれるのか。そしてくれ続けるのか。
そこに理由はあるのか。インド人の中でポツンと日本人が目立っていたからという、その程度の理由なのだろうか。僕にはさっぱりわからないし、一緒に行ったラオ家のメンバーもみな理解できないという表情だった。弟子であるお寺のお坊さんたちがざわざわとしていた光景までもが、昨日の焼き直しのように僕には感じられた。
(つづく)