12月
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70年代の写真 | 稲毛フルハウス

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1976年頃のマスター

 

「45年ロックバーの記念本を作ります」の続きです。

 

上の写真は、ロックバー・稲毛フルハウスのマスターのアルバムからの一枚です。

撮影は70年代前半。場所はフルハウス。

現在でもお店を入ったすぐのところにあるDJブースでの一枚。

マスターの高山さんはちょうどビートルズ世代。おそらく1971年か72年あたりの、その時代の空気をよく捉えた写真だと思います。

写真というメディアは、「時代を超えることで意味が変わる」ということはよく言われます。

20代前半のマスターの、日常の一枚。

その瞬間を固着して冷凍して、結果的に40年以上の時を超えて30代40代の僕らの目の前に、当時の若者としてのマスターが現れます。

ひとつの瞬間を半永久的に静止できるからこそ、逆説的にそこには時というものが決してとどまることがないという事実を、写真は証言しているとも言えるでしょう。

 

 

全ての写真はメメントモリ(死を想え)である。

写真を撮るという行為は、誰かの(もしくは何かの)運命の弱さと儚さに関与することである。

ある瞬間を切り取ることによって、そしてそれを冷凍保存することによって、全ての写真は時間というものの無常を証明する。

スーザン・ソンタグ

 

 

このフルハウスの歴史が詰まった写真集を見てみたくはないですか?

 

引用原文 “All photographs are memento mori. To take a photograph is to participate in another person’s (or thing’s) mortality, vulnerability, mutability. Precisely by slicing out this moment and freezing it, all photographs testify to time’s relentless melt.”
Susan Sontag
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石川拓也 写真家 2016年8月より高知県土佐町に在住。土佐町のウェブサイト「とさちょうものがたり」編集長。https://tosacho.com/

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