東京ロック・バー物語
「稲毛にロックバーのゴッドファーザーがいる!」
稲毛育ちのくせに最近まで知らなかった。
稲毛駅前で45年もの間ロックバーをやり続けているフルハウスというお店のマスター・高山真一さん。
現在67歳、フルハウスの開店は20代前半、1971年です。
このマスターが持っている古いアルバムがキッカケで、稲毛が地元の20代から40代の5人の有志が集まりました。
目的は、フルハウス45周年の記念写真集を作ること。
本の中心は70年代の写真になります。マスターの目とフルハウスの歴史を通して、70年代というものがどのような時代だったのかを少しでも伝えられたらと思っています。
同時にマスターや同世代の方たちの話も聞きたく思っていますし、それを本にひとまとめにしたいとも思っているので、マスターvs常連さんの対談ページなども設ける予定です。
フルハウスの常連さんは早熟な不良少年少女たちが多くて、高校時代からロックが聴きたくて通ってたとか、あの人は中学の時から来てるとか、そんな話がマスターの口からはポンポン飛び出してくるのです。
そこで大人になり、そのまま音楽業界などで活躍している元・常連さんにマスターとの対談をお願いしようと思っています。
70年代をリアルタイムに知らない僕らにとっては、その時代はゴツゴツとした手触りの無骨で、でも温かみもあるそんな印象があるのだけれど、実際のところその時代を若者として経験してきたマスター世代はどう感じているのでしょうか。
「フルハウスの45年の歴史を可視化した記念写真集」というのが表テーマであり、「70年代とはどんな時代か?」という疑問に対する答えを探していくのが裏テーマなわけです。
ちなみにフルハウスは45年も稲毛駅前でやっているだけあって、これまでいくつものメディアに取り上げられてきています。
その中で最も新しいものがこの「東京ロック・バー物語」(著・和田静香)。
東京に存在する、老舗中の老舗ロック・バーを紹介するという本に、唯一東京ではないロックバーが紹介されています。それが稲毛フルハウス。
この本の中で著者の和田静香さんは、稲毛フルハウスと高山マスターを非常なレスペクトと並々ならぬ愛情でもって丁寧に紹介しています。
例えばこんなふうに
1972年2月のあさま山荘事件のときは、どっかからテレビを持ってきて、お客さんみんなと見たという、実に時代を感じさせるエピソードもある。当時の写真を見せてもらうと、店内は何やら秘密結社的な雰囲気が漂って怪しげに謎めき、何とも引かれる。72年にタイムスリップして、忍び込んでみたい。
そして後半のこの目線、後の世代の僕らも100%共有していると言い切れる。
72年にタイムスリップして忍び込んでみたい。
この写真集プロジェクトの、モチベーションの大部分もこの短い文章で語り尽くされていると言えるでしょう。
その忍び込む侵入現場としての、フルハウス45周年写真集を作ってみたいと思うのです。
少し気の早い話ですが、2016年2月からクラウドファンディングの資金集めが始まります。
あなたがもし、僕らと一緒に72年に忍び込んでみたいと思ってくれたら、ぜひご協力をお願いします。