Posts Tagged with: ジャガンナート

1月
17

村人全員が芸術家! | ラグラジプール芸術村 2

posted on 1月 17th 2014 in インド with 0 Comments

 

前回「村人全員が芸術家! | ラグラジプール芸術村」の続きです。

ラグラジプールでは他にも多くの工芸品を作っています。

下の写真は、ヤシの葉を削って一枚の絵画にしたもの。

 

この絵柄はガネーシャ

上のような針でヤシの葉に絵柄を描いていき、煤(すす)を水で溶いた液体を刷り込むと、削った部分だけに色が着きます。

 

表向きはヴィシュヌ神の10度の転生の姿を描いたもの。

それをめくるとカーマ・スートラの絵柄が。カーマ・スートラは古代の性技(体位?)を描いた解説書。

 

この村では16才から両親が技術を教えはじめるそうです。男性も女性も、一家総出といった感じで制作しています。

少し話はずれますが、これがこの村での出生届兼身分証明書。生年月日や名前や住所などが刻まれているそうです。

置物なんかも作っていました。面白くてついついいろいろ買ってしまいました。

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村人全員が芸術家! | ラグラジプール芸術村

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1月
16

村人全員が芸術家! | ラグラジプール芸術村

posted on 1月 16th 2014 in インド with 1 Comments

 

プリーからおよそ15kmの距離にラグラジプールという村があります。

120軒ほどの家があるこの村は住民全員が絵画や工芸品で生計を立てる芸術家の村です。

ここはアーティストが集まってできた村ではなく、何百年も昔から親子代々受け継がれてきた村民の生業が芸術や工芸品なのです。親は子に教え、子は孫に教えて現在に至るのです。

パタチトラを描く少女

 

上の写真はパタチトラ(Pattachitra)と呼ばれるオリッサ州の絵画技法。

古くて着なくなったサリーにタマリンドの樹液を厚く塗り、さらにもう1枚サリーを重ねます。表面を石で削り、その上から自然素材の塗料で絵を描いていきます。

白は貝殻、黒は煤(スス)、青、黄、赤はそれぞれ異なる岩石を砕いて使うということです。

 

上はパタチトラにジャガンナート絵画。ジャガンナートとはオリッサ州を中心に人気のある神様(とその兄妹)

 

ボトルに絵を描いたもの。右はジャガンナート、左は、、、なんだ?

以前「村人全員が陶芸家! | プリーの陶芸村」という話を書きましたが、インドでは村中、地域一帯が同業者ということは珍しいことではない。

これはカースト制度が根底にある。

カーストはバラモンからシュードラまで(もちろんアウトカーストも)という縦の身分制度以外にも、ジャーティという職業や血縁で区分する横の制度もあるという。

 

現在では法律からカースト制度は消滅したが、人々の習慣や意識はそう簡単には変わらないようだ。

なにしろ何千年とかけてインド人の意識下に根付いて来たカースト制度を、表面的な法律でさばこうとしても相当な無理があるのである。

不可触民などに対する強烈な差別などは一刻も早く解消してほしいと思ったりもするのだが、こういった村、こういった文化が現在まで伝えられてきているのも、またカーストの一側面である。

長くなるので続きます。

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1月
13

村人全員が陶芸家! | プリーの陶芸村

posted on 1月 13th 2014 in インド with 0 Comments

 

 

ベンガル湾沿いにあるオリッサ州プリーは、ヒンドゥー教の4大聖地のひとつです。

ジャガンナートという神様を祀るジャガンナート寺院があり、インド中から巡礼者がやって来ます。

この広大なインドで、しかも町を歩けば5分に1回は寺院に当たるというようなこの国で、寺院ベスト4に入るというのは相当なことでしょう。

当然この小さな田舎町プリーはこのジャガンナート寺院を中心に廻っており、巡礼客のためのホテルやレストランが数多くあります。

そして寺院から4kmほどの距離に、陶芸家ばかりが住む陶芸村があります。

これももちろんジャガンナート寺院があるからこそ。

つまり、

1,  ヒンドゥの巡礼者は、寺院に巡礼するからには神に捧げる供物を持って行きたい。

2,  供物は果物や穀物や水などなど。

3,  供物を運ぶには、それを入れる壺や皿などが必要。

4,  ということは陶器が必要。

5,  しかも膨大な数の巡礼者がここを訪れるので、膨大な数の陶器が必要。

6,  親から子へ、子から孫へを数百年繰り返し(寺院の建設は12世紀)、一村全体が陶器を作る村、完成。

 

この村で作っているものは全て釉薬などを使用しない、素焼きの陶器です。手動でろくろを回してから、素早く形を整えます。

乾燥中

どの家も軒先で焼成前の陶器を乾かしています。

「泥をこねる」が大切なのはどこの国の陶芸も同じ

1分ほどでひとつ完成

女性陣も仕事中

 

陶製の馬も供物になります

窯で焼きます

焼き上がった後の釜

村の子供達。下校中!

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    石川拓也

    千葉県生まれ。写真家。大学を入学2ヶ月にして中退し、放浪の旅に出る。徹底した貧乏旅行だったが、アジア、東西アフリカ、ヨーロッパを約一年半かけて縦横無尽に駆け回る。資金が尽きイギリスでひと夏のバイト生活。その後東ヨーロッパを経て1996年よりアメリカ・ニューヨークに住み始める。アメリカでの生活は7年に及び、911同時多発テロを現地で経験する。2002年帰国。以来数多くの雑誌や広告、映画ポスターなどの撮影を手がける。2012年あたりから地方や海外にいる期間が長くなり、自分が一体どこに住んでいるのか不明な状態が続く。かっこよく言えばノマド。実態は住所不定。2015年スペイン・イビサ島在住。湯布院・高知・インド・スペインあたりにしばしば出没する。2016年8月より高知県・土佐町に移住。

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