Posts in the Category: 旅の記憶
インドは今日1月26日がリパブリック・デイ(共和国記念日=建国記念日)。
僕はアーメダバードの友人の家でテレビで見ましたが、デリーでは盛大なパレードが毎年の恒例。パレードの前後には一同起立して敬礼です。安倍晋三首相一家も来印していました。途中居眠りしていたのをテレビに抜かれていたんですが、気のせいか?ミリタリーの行進の中には、砂漠を守るラジャスタン州兵のラクダパレードもありました。
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12月に出席したクルッティの結婚式の写真です。7日間続く結婚式全体のこれはそのうちの1日、指輪の交換式。
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カロール再び 7
花嫁クルッティ | グジャラート州カロール
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まだ朝靄の立ちこめる中、グジャラート州アーメダバードに戻ってきました。
そしてアーメダバード郊外のカロールに移動。
ここ5年の間はここばっかりに来ていたので、戻ってくるとやっぱりホーム感が大きいです。
もちろんまだインドにいるのですが、ここ一月半していた「旅」から「ホームステイ」に変わる瞬間です。ああ、落ち着く。
A: Nagpur B: Ahmedabad
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インドのど真ん中! | ナグプール
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前回 “佐々井秀嶺というインドの英雄 | A giant called Syurei Sasai” の続きです。
ナグプールに来て、数人のインド人と会話をするだけで、仏教徒が非常に多いことに気付きます。
僕が日本人とわかると嬉しそうに「ジェイ・ビーム!」と挨拶してきます。「ジェイ」は神様の名前を呼ぶ前の「バンザイ」のようなもの。「ビーム」はアンベードカルの名前ビームラーオを縮めたもの。つまり「アンベードカルバンザイ」といった意味なのです。
ちなみにアーメダバードの友人たちは「ジェイアンベ」とか「ジェイスワミナライ」とか言います。これもアンバジという女神とスワミという神様を信仰しているからなのです。この種の、神様系挨拶を交わす関係性が一度できあがると、「ナマステ」とか「ナマスカ」という教科書的な挨拶はまったく耳にしなくなります。
「ジェイ・ビーム!」は仏教徒同士の挨拶、そして「スーレイ・ササイに会いに行くのか?」と続きます。佐々井さんは彼らにとって尊敬する偉大なグル(指導者)なのです。
また話は脱線しますが、インド人には「サ行」と「シャ行」の区別がないようです。ちょうど日本人がLとRを聞き分けられないのと似ています。ガネーシャも時によってガネーサと発音します。
佐々井さんは、ここナグプールに来て50年。今年80歳になるこの人は、若い頃数々の挫折を繰り返し、筋金入りの落ちこぼれとしてタイやインドに渡ったある夜、南竜宮城へ行けと言う老人のお告げを夢に見ます。南の、竜=ナーグ、城=プールではないかと思った佐々井さんは単身ナグプールに渡り、そこで暮らす不可触民の過酷な生活とアンベードカルが種をまいた多くの仏教徒を目にします。
それから40年以上日本に帰国せず、一心に不可触民を救済するため、仏教改宗運動を続けて来られたわけです。そしてその姿を見て佐々井さんを尊敬するインド人は、仏教徒ヒンドゥ教徒に関わらず非常に多い。
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破天 …
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ナグプールに途中下車したその理由。
プリー〜アーメダバード間が遠すぎた(36時間)ということもあるのですが、なによりもナグプール在住の僧・佐々井秀嶺さんという人に会ってみたかったから。
ナグプールという、インド仏教の精神的中心地で、最高指導者として仏教徒の先頭に立つ佐々井さんに、一度お会いしてみたいとかねがね思っていたのです。
この人の数奇な人生のことを書き始めると本が何冊も書けるでしょう。
実際自著他著含めて何冊も出版されていますので、長々とした説明は省きます。2009年に44年ぶりに日本に帰国(現在の正式な国籍はインド)されたので、テレビや新聞などで見た方も少なくはないはず。
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これはまだ オリッサにいたときの 写真
ニヤムギリの丘を 登った帰り道
トライバル・エリア(少数部族の土地)をいくつも 通り過ぎました
少数部族として 生まれて生きる
ということは 一体どういうことなのか 気になっています
“ニヤムギリの丘 | Niyamgiri Hills” で書いたとおり
ドングリア・コンドの人々は
8000人ほどの人口しかいない とても小さな一部族だけれど
「自分たちの土地の将来は 自分たちが決める」
と誇り高く 戦いに挑み
見事に 金にモノを言わす大企業に 勝ってしまった わけです
考えてみれば これはきっと 世界中で起こっている現実の ひとつの縮図
なぜ沖縄の将来を 沖縄の人間が 決定できないか?
これまでの 原発建設地は?
これからの 原発の取り扱いは?
そんな単純な 話じゃないよ とか言う声も 聞こえてくる
そう言う人はきっと
ニヤムギリの丘に登っても
そんな単純な 話じゃないよ って言うんだろうな
話、脱線しましたね
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友人たちの待つアーメダバードへの帰り道。
西へ西へ進む列車を、途中で降りてナグプールに寄っています。
ここはインドの地理的なヘソに当たるど真ん中!
特に観光地でもなく旅行者も多くないこの町で
ひとつだけやりたいことがあり途中下車しました。
A: Puri B: Nagpur
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ニヤムギリには 少なくとも数百年の昔から
コンド族という部族が 棲んでいる
ニヤムギリの丘の麓で 農耕と牧畜で暮らしを立て
自然に寄り添って生きている
ニヤムギリの丘は 彼らの神が棲む山だ
コンド族にとっては 信仰の中心に聳える
神聖な山だ
一方 イギリスの 巨大資源採掘企業ヴェダンタ(VEDANTA)は
この土地を 詳細に調査した
そして アルミニウムの原料となる ボーキサイトが
地下で豊富に 眠っていることを 知った
ヴェダンタは 採掘場を この地に作り
巨大なビジネスを 開始しようとした
今から 10年ほど 前のこと
そのために ヴェダンタは コンド族の人々に 持ちかけた
代わりに学校や 病院を作ろう
お金も入るし 何も持たない 今の暮らしより よっぽど豊かになるだろう と
コンド族のうちの一村
ドングリア・コンドは はっきりと 反対した
今のままで良い 学校も病院も要らない
私たちは いくつも前の世代から
現在まで 同じように生きてきた
自然も 山も 遥か昔から 変わらない
人間の 暮らしも 変わる必要は ない
ヴェダンタは ニヤムギリの 広大な土地を 柵で囲い
コンドの人々を 閉め出した
ドングリア・コンドは この巨大な世界的企業と 戦うことに 決めた
コンド族の12の部族が 全てドングリア・コンドの
味方についた
インド国内及び海外の 数多くの活動家や組織が
直接的にも間接的にも コンドを支援した
インド中央政府の 政治家も コンド族の戦いに
理解を示すものが現れはじめた
メディアも この戦いを
「リアル・アバター」と 映画になぞらえ 報道した
そしてついに 環境省副大臣が コンドのために
共に戦うことを 約束した
2014年1月13日は コンド族にとって
大きな勝利の 記念日になった
インド最高裁は 全面的にコンド族の訴えを 認め
ニヤムギリでの ヴェダンタの 採掘開発を却下する
判決を下した
コンド族という わずか8000人の 少数部族が
世界的大企業を 相手に完全な勝利を 収めた瞬間だった
学校も病院も 持たない小さな人々が
「ある土地の将来は、そこに住む人間が決定する」
という 当然の権利を 求めて大資本に 勝利した
それは 小さな人々が
起こした 大きな 奇跡だった
A: Niyamgiri Hills
ニヤムギリの丘は
権力を持たない 全ての人々にとって
権力と戦う 全ての人々にとって
歩く道を 照らす灯火に なる
と僕は 思うのです
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いくつもの村を通り過ぎ、日が昇ってからまた沈んで
車は少しずつニヤムギリに近づいて行く。
ニヤムギリの丘に棲むというその神が
僕を受け入れてくれるのか、それはまだわからない。
The car passed through so many villages, getting slowly close to Niyamgiri.
Sun rose and again sank.
At this moment I’s not …
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オリッサ州にはコンド族と呼ばれる少数部族がいる。
コンドの人々はニヤムギリの丘という地を「神の棲む山」として古来から崇拝しているという。
ニヤムギリに向かって夜を徹して車を走らせた。
In Odisha, there is a tribe called Kondh.
People of Kondh worship a place named “Niyamgiri Hills” as a mountain of …
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